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NBER 調査:経営者 6,000 人の 90% が AI で「測定可能な生産性向上を実感せず」——活用と成果の乖離が鮮明に

全米経済研究所(NBER)が 6,000 人超の経営者を対象に実施した調査で、回答者の 90% 近くが「AI への投資に対して測定可能な生産性向上を確認できていない」と回答。AI への期待と実際のビジネス成果の間の大きな乖離が明らかになった。

概要

※本記事は公開情報をもとに編集部が再構成したサマリです。一次情報は出典欄をご参照ください。

全米経済研究所(NBER)が 2026 年上半期に発表したワーキングペーパーによれば、米国内の企業経営者 6,000 人超を対象にした調査で、89% が「AI 投資に対して財務・業務上で測定可能な生産性向上を確認できていない」と回答した。AI の導入・実験は広く進んでいるものの、具体的な指標への反映という点では大多数の企業で成果が確認できていない実態が示された。

事実のポイント

  • 調査主体: 全米経済研究所(NBER)
  • 対象: 米国企業の経営者・上級管理職 6,000 人超(業種横断)
  • 主な調査結果:
    • 89% が「AI 投資に対して測定可能な生産性向上を確認していない」
    • 一方で AI への投資継続を表明した企業は 76%(「効果がなくても投資継続」)
    • 生産性向上を「確認できた」と回答したのは 11% 以下
    • 効果確認には平均 18 か月以上かかるという見解が多数
  • 業種別では金融・ソフトウェア開発で効果確認率が相対的に高く、製造・小売では低かった
  • 調査期間: 2025 年第 4 四半期〜2026 年第 1 四半期

用語・背景の補足

生産性の逆説(Productivity Paradox): テクノロジー投資が増加しても、その効果が経済統計・企業業績指標に現れるまでに数年を要する現象。1980〜90 年代の IT 投資ブームでも同様の現象が観察され、後に「IT 革命の効果はして現れた」と再評価された。AI についても同様の遅延効果が起きている可能性が経済学者から指摘されている。

NBER(National Bureau of Economic Research): 米国の民間非営利の経済研究機関。連邦準備理事会(FRB)・IMF とともに政策的影響力を持ち、景気後退の公式認定でも知られる。ワーキングペーパーは査読前の研究段階だが、高い信頼性を持つ経済統計・研究の発表媒体として広く参照される。

測定の難しさ: AI の生産性効果を「測定」すること自体の困難さも調査で指摘されている。AI が改善するのは「質」や「創造性」の部分であることが多く、従来の生産性指標(出力量/投入時間)では捉えられない側面があると研究者は指摘している。

注意点

  • NBER ワーキングペーパーは査読前の研究段階であり、最終論文と結論が変わる可能性がある
  • 「生産性向上を確認していない」は「効果がない」と必ずしも同義ではなく、測定期間・測定手法・AI 活用の成熟度の違いが結果に影響している
  • 日本での同様調査では結果が異なる可能性があり、日本の AI 導入状況は米国と異なる段階にある

編集部見解

(追記予定)

info 公開情報をもとに編集部が再構成したサマリです。一次情報・追加情報は出典欄をご参照ください。

出典

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