業務
評価・NAV
評価・NAVは、投資先の価値情報を集め、評価方針と前提をレビューし、ファンド・LP報告へ使える基準日時点の値として承認する業務です。評価額の入力とNAV確定を同じ状態にしません。
業務の目的
- 開始は月次・四半期・年次の評価基準日、重要な資金調達・業績変化・Exit候補などの評価イベントです。
- 完了は、評価根拠・前提・レビュー・承認・版がそろい、報告と会計へ渡す値が確定した状態です。
関係者
- GPの投資・評価担当が投資先ごとの評価を準備し、GPの運営・経理が現預金・債権債務等と合わせてNAVを整理します。評価判断とファンド全体の集計を分けます。
- 承認者は評価方針に沿って定め、独立した内部レビューや外部専門家の利用範囲を確認します。外部監査は社内承認の代わりではありません。
- 投資先はKPI・財務データを提供します。ファンドアドミは委託する場合だけ、合意した集計・照合等を担当します。
業務の流れ
- 準備:基準日、保有数量、投資額、前回評価、投資先データ、市場比較、評価手法をそろえます。データの対象期間と受領日を分けて記録します。
- 投資先評価:前提・重要判断・前回からの変更理由を確認し、評価記録をレビューへ提出します。前回値のコピーだけで新しい評価が完了したとは扱いません。
- NAVの整理:評価額に加え、現預金・未収入金・負債・未払項目を同じ基準日と通貨で照合します。負債に含めた未払報酬等を二重に控除しないようにします。
- 報告への引渡し:未解決の差異と例外を確認し、使用した評価・NAVの記録、基準日、承認状態、報告版を対応づけます。訂正時は旧版を消さず、影響する報告と再確認先を追います。
よくある課題
- 投資先データの遅延、評価前提の変更、通貨・公正価値の差異、前回値との差、評価者の利益相反を未解決として扱います。
- 評価モデルの結果だけで監査済み・確定NAVとは表示せず、根拠とレビュー状態を示します。
対応する機能
- 評価タブは投資先・評価日・手法・評価額の登録、一括ドラフト、提出・承認・差戻しに対応します。NAVタブは総資産・負債・NAV・算定メモを記録し、共通承認へ申請します。最終承認後にNAVへ結果を反映し、共通承認履歴へ移動できます。
- NAVの申請中・承認済み・承認履歴のある記録の変更・削除を拒否する処理は配備済みです。配備先での操作検証は未実施です。元資料の版固定、評価からNAVへの自動集計、差異解消から訂正・再報告までの統合は別の企画として確認します。
関連ページ
- 投資先データ回収から評価、四半期締め、LPレポート、監査へ進みます。
- 導入時は評価方針版・評価手法、基準日、通貨、前提版、外部評価、レビュー権限、再計算・再配信条件を確認します。
よくある質問
画面に表示された評価額が確定NAVですか?
必ずしもそうではありません。入力時点、評価根拠、レビュー・承認、会計締めの状態を確認します。
投資先のKPIが更新されれば自動で評価できますか?
KPI更新と評価判断は別工程です。前提・手法・レビュー・承認を確認します。
訂正した評価は前の値を消してよいですか?
通常は旧版・新版・差分・影響する報告・再承認を残し、どの時点で何を使ったかを追えるようにします。
NAVを承認した後に、そのまま金額を直せますか?
配備済みのNAV記録では、承認済み・承認履歴のある記録の変更・削除を拒否します。誤りを見つけたら、根拠・差額・影響する報告を整理し、訂正手順を確認してください。訂正と再報告の統合機能が完成したという意味ではありません。
参考資料・確認範囲
本文確認日:2026-09-06。一般的な業務整理とコード照合に基づく説明です。個別契約・法務・会計判断や、利用環境での操作確認を代替しません。
- IPEV Valuation Guidelines 2025
2026年9月7日確認。2025年12月版の公表を確認した国際的な参照資料。個別の会計基準・契約への適合やAutaisの準拠を保証するものではありません。
- Invest Europe Professional Standards Handbook
投資管理と定期レビューの業務境界を確認する参考資料。